【広告】本ページはプロモーションが含まれています

【注目点・感想】図解まるわかり メタバースのしくみ:波多間 俊之(著)

本「メタバースのしくみ」アイキャッチ画像

メタバースの歴史やWeb3と関係といった最新動向から、3DCG・プログラミング・サーバー・デバイスといった仕組み、ビジネスでの活用法や未来予測まで、幅広い範囲の内容についてポイントを簡潔に解説している本です。

ニュースでメタバースを知って興味を持った人、ビジネスでメタバースに取り組むことを検討している人、クリエイターやエンジニアでこれからメタバースを仕事にしたい人にとって、最初に手にとって読んでもメタバースの全体像がつかめる内容になっています。

本の概要注目点感想・口コミ・書評記事参考文献、を紹介します。

本の概要

書誌情報

波多間 俊之(著)翔泳社(出版社)2022/9/7(発売日)200P(ページ数)

著者紹介

波多間 俊之(はだま・としゆき)

株式会社ビーライズ 代表取締役社長。

3DCGクリエイターを経て、2012年にVR/ARの専門企業としてビーライズを設立し、さまざまなXRシステムの開発に従事。近年では大企業やスポーツ球団向けのメタバース開発などを積極的に展開。事業の軸をメタバースへの移行している。

著者が伝えたいこと

著者はこの本を通じて伝えたいことを以下のように述べています。

「本書では、今の技術での”現実的なメタバース”と、技術や法整備などの観点から”今は現実的ではないが未来のメタバース”という予測も交え、さまざまな技術の集合体であるメタバースのしくみを解説しています。」

「ニュースを見てメタバースが気になった方、これからビジネスとして参入を検討されている方、またエンジニアやクリエイターとして活躍の場を求めている方などを対象にしています。」

本の目次

本の目次を引用して紹介します。

  • はじめに
  • 第1章 メタバースの基本 〜メタバースの語源と歴史〜
  • 第2章 GAFAMやゲーム業界とメタバース 〜メタバースをめぐる市場争い〜
  • 第3章 メタバースとWeb3.0 〜ブロックチェーンの技術とメタバースの関わり〜
  • 第4章 メタバースを表現するグラフィック 〜3DCGとデザインによる世界観の表現〜
  • 第5章 メタバースを作るプログラミング 〜プラットフォームによる開発手法の違い〜
  • 第6章 オンライン通信とサーバー 〜メタバースを支えるサーバー〜
  • 第7章 メタバースを体験する方法とそのしくみ 〜さまざまなデバイスの種類と特徴〜
  • 第8章 ビジネスにおけるメタバースの活用法 〜自社のビジネスにメタバースを活用するには〜
  • 第9章 メタバースのこれから 〜メタバースの未来を想像しよう〜
  • 用語集
  • おわりに
  • 索引

もっとくわしく見たい場合は記事の最後に、本の目次(詳細版)があります。

注目点

この本を読んで注目した点を3つ紹介します。

IT業界vs.ゲーム業界vs.ブロックチェーン業界

1つ目に注目した点は「第2章 GAFAMやゲーム業界とメタバース」の「IT業界vs.ゲーム業界vs.ブロックチェーン業界」です。

著者は、メタバースに関して積極的な動きを見せている業界を大きく3つに分類し、業界ごとに強みとポジショニングを以下のように解説しています。

業界名強みとポジショニング
IT業界
例)メタ社、マイクロソフト社
SNSやITサービスなどで多くのユーザを抱えていることに加え、多額の資本を持っており、積極的な投資活動や人材採用によってメタバース市場を狙える
ゲーム業界
例)エピックゲームズ社、スクウェア・エニックス社
多人数参加型のオンラインゲームなどを開発してきたノウハウや、既存ゲームのユーザ数などをそのままメタバースで活かせる可能性がある
ブロックチェーン業界
例)アニモカブランズ社
暗号資産やNFTなどのしくみを活用することで、メタバース内での経済活動を支える可能性がある。また、今までのゲームなどとは違う取り組みが期待されている
「波多間 俊之. 図解まるわかり メタバースのしくみ (Japanese Edition) (p.58). Kindle 版.」 より引用

メタバースで使用されるプログラミング言語

2つ目に注目した点は「第5章 メタバースを作るプログラミング」の「最も使用されているゲームエンジン」です。

著者は、「UnityはアメリカのUnity Technologies社が提供するゲームエンジンです。現在のメタバースの開発で最も使われているゲームエンジンです。」と述べ、ゲームエンジンのシェア率を図で説明しています。

その図によると、Unityは55.0%、Unreal Engineは20.0%、会社独自のゲームエンジンは20.0%、その他が5.0%となっています。

著者は、Unityのプログラミング方法について以下のように解説しています。

UnityのプログラミングにはC#Visual Scriptingの2種類があります。

(中略)

2つとも同じ機能を実装できますが、実装が速く実際に動いている状態を可視化しやすいのがVisual Scripting、幅広くパフォーマンスよく機能を自由に実装できるのはC#です。どちらにもメリットがあるため状況に応じて選ぶとよいでしょう。

波多間 俊之. 図解まるわかり メタバースのしくみ (Japanese Edition) (p.172). Kindle 版.

ブロックチェーン技術を活用したアプリケーション

3つ目に注目した点は「第7章 メタバースを体験する方法とそのしくみ」の「ブロックチェーン技術を活用したアプリケーション」です。

著者は、「VRデバイスで体験できるブロックチェーンアプリも登場しています。」と述べ、主要なブロックチェーンアプリを以下のように解説しています。

サービス名The SandboxDecentralandCryptovoxelsSomnium Space
ブロックチェーンイーサリアムイーサリアムイーサリアムイーサリアム
使用通貨SANDMANAイーサリアムCubes
主な特徴世界で4,000万DLを記録したモバイルゲームのブロックチェーン版最も古いとされるブロックチェーンプロジェクトブロックチェーンベースとしては初のVR対応プロジェクトこの中では最もVRにフォーカスしたプロジェクト
「波多間 俊之. 図解まるわかり メタバースのしくみ (Japanese Edition) (p.241). Kindle 版.」より引用

感想・口コミ・書評記事

感想

メタバースの歴史やWeb3との関わりといった最新動向から、3DCG・プログラミング・サーバー・デバイスといった仕組み、ビジネスでの活用法や未来予測まで、とても幅広い範囲の内容について、ポイントを簡潔に解説している本です。

著者がこの本の対象者として述べているように、ニュースでメタバースを知って興味を持った人、ビジネスでメタバースに取り組むことを検討している人、クリエイターやエンジニアでこれからメタバース関連の仕事を考えている人にとって、最初に手にとって読むとメタバースの全体像がつかめる内容になっている。

この本を読んだあとに、用語集に載っているキーワードの中から自分の興味・関心に応じて、他の本やインターネットを調べていくと、さらに知識を深めることができるので、そのような読者を想定して参考文献が役に立つのであるが、記載されていなかったのは残念である。

私自身としては、すでに数冊メタバースの本を読んでいるので既知の内容が多かったが、メタバースについて改めてポイントとなる知識を整理・復習できたことと、注目点に挙げたVRデバイスで体験できるブロックチェーンアプリのCryptovoxelsやSomnium Spaceについて初めて知ったので、読んで良かったと感じた。

口コミ

書評記事

Coming Soon...

参考文献

この本には参考文献の記載がなかったので、私が読んだ本の中から次に読むといい本を紹介します。

世界2.0 メタバースの歩き方と創り方:佐藤航陽(著)

この本の注目点や感想、本の目次などをブログ記事で紹介しています。

佐藤航陽(著)盆子原 康(ナレーション)幻冬舎(出版社)2022/3/31(発売日)262P(ページ数)

Web3とDAO 誰もが主役になれる「新しい経済」:亀井 聡彦, 鈴木 雄大, 赤澤 直樹(著)

Web3というインターネットの転換点と、その背景にあるDAOという新しいコミュニティについて、概要・本質・哲学を、インターネットの歴史を振り返りながら解説している本です。

この本の注目点や感想、本の目次などをブログ記事で紹介しています。

亀井 聡彦, 鈴木 雄大, 赤澤 直樹(著)けんぞう, 田所 未雪(ナレーション)かんき出版(出版社)2022/7/6(発売日)240P(ページ数)

メタバースがわかる本おすすめ

VRがわかる本おすすめ

まとめ

本の概要注目点感想・口コミ・書評記事参考文献、を紹介しました。

メタバースの歴史やWeb3と関係といった最新動向から、3DCG・プログラミング・サーバー・デバイスといった仕組み、ビジネスでの活用法や未来予測まで、幅広い範囲の内容についてポイントを簡潔に解説している本です。

ニュースでメタバースを知って興味を持った人、ビジネスでメタバースに取り組むことを検討している人、クリエイターやエンジニアでこれからメタバースを仕事にしたい人にとって、最初に手にとって読んでもメタバースの全体像がつかめる内容になっています。

波多間 俊之(著)翔泳社(出版社)2022/9/7(発売日)200P(ページ数)

本の目次(詳細版)

この本の目次(詳細版)を引用して紹介します。

  • はじめに
  • 第1章 メタバースの基本 〜メタバースの語源と歴史〜
    1. メタバースとは?
    2. メタバースの語源
    3. メタバースが注目されるようになった理由
    4. メタバースの歴史 1980〜2000年
    5. メタバースの歴史 2000〜2010年
    6. メタバースの歴史 2010年〜現在
    7. メタバースは誰が作るのか?
    8. メタバースとSNSの関係性
    9. メタバースとUGCの関係性
  • 第2章 GAFAMやゲーム業界とメタバース 〜メタバースをめぐる市場争い〜
    1. メタバースはビジネスとして成立するのか?
    2. メタバースはどのように普及していくか?
    3. IT業界 vs. ゲーム業界 vs. ブロックチェーン業界
    4. IT業界とメタバース
    5. ゲーム業界とメタバース
    6. ブロックチェーン業界とメタバース
    7. メタバースを支える企業たち
    8. VTuberとメタバース
    9. 日本はメタバースの波とどう向かい合うべきか?
  • 第3章 メタバースとWeb3.0 〜ブロックチェーンの技術とメタバースの関わり〜
    1. Web3.0の誕生
    2. ブロックチェーンの技術
    3. イーサリアムのしくみ
    4. NFTの基礎
    5. クリエイターとNFT
    6. コミュニティとNFT
    7. デジタルアイデンティティとNFT
    8. メタバースの関係性
    9. メタバースにおける組織形態の変化
  • 第4章 メタバースを表現するグラフィック 〜3DCGとデザインによる世界観の表現〜
    1. メタバースを表現するには?
    2. メタバースを開発する技術
    3. メタバースの企画立案
    4. 企画書の作成と仕様書
    5. メタバースのUX/UI
    6. メタバースの空間デザイン
    7. アバターの作り方
    8. アバターの感情表現
    9. リアルタイムレンダリングとローポリ
  • 第5章 メタバースを作るプログラミング 〜プラットフォームによる開発手法の違い〜
    1. メタバースを作るためのプログラミング
    2. デスクトップアプリの開発
    3. スマホアプリの開発
    4. Webアプリの開発
    5. メタバースで使用されるプログラミング言語
    6. ゲームエンジンを利用した開発
    7. 最も使用されているゲームエンジン
    8. Webにおける開発
    9. WebGLという技術
  • 第6章 オンライン通信とサーバー 〜メタバースを支えるサーバー〜
    1. メタバースを支えるしくみ(1)
    2. メタバースを支えるしくみ(2)
    3. サーバーの種類
    4. シングルプレイとマルチプレイの違い
    5. マルチプレイを行うには?
    6. ユーザー同士のデータ通信を行う
    7. コミュニケーションを行う(1)
    8. コミュニケーションを行う(2)
  • 第7章 メタバースを体験する方法とそのしくみ 〜さまざまなデバイスの種類と特徴〜
    1. メタバースが体験できるデバイス
    2. メタバースで使用されるVRゴーグルの種類
    3. VRのしくみと技術
    4. スタンドアロンでの体験
    5. PCでの体験
    6. スマートフォンでの体験
    7. ARデバイスはメタバースに使えるのか?
    8. ブラウザでの体験
    9. ブロックチェーン技術を活用したアプリケーション
    10. ブロックチェーンアプリの課題
  • 第8章 ビジネスにおけるメタバースの活用法 〜自社のビジネスにメタバースを活用するには〜
    1. withコロナとメタバース
    2. 仮想空間を活用したビジネスの展開
    3. 仮想空間とオンラインとの違い
    4. メタバースでビジネスになるもの
    5. デジタルツインとしてのメタバース
    6. O2O・OMOとしてのビジネス活用
    7. データをビジネスとして活用する
    8. 自社でメタバースを内製する必要はない
    9. 自社とメタバースの関わり方を考える
  • 第9章 メタバースのこれから 〜メタバースの未来を想像しよう〜
    1. メタバースの今後の課題
    2. VR/ARデバイスの進化
    3. 移動する必要がない世界
    4. テレイグジスタンスの進化
    5. ムーンショット目標から見るメタバース
    6. メタバースでの生活
    7. 新たなコミュニティでの出会い
    8. 超越した世界
  • 用語集
  • おわりに
  • 索引

「本の概要」にもどる