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【注目点・感想】生成AI 社会を激変させるAIの創造力:白辺陽(著)

本「生成AI」アイキャッチ画像

書籍「生成AI」は、生成AIの特徴や活用事例、生成AIが引き起こす問題、そして、今後の社会変化と来るであろう未来の予測、新しい我々の暮らし、を解説している本です。

破壊的イノベーションと言われる、生成AIの主要な最新情報や潜在能力の大きさを知りたい人、生成AIによって今後の社会・日常がどう変わるのかを知りたい人、に一読をおすすめします。

本の概要注目点感想・口コミ・書評記事参考文献、を紹介します。

本の概要

書籍情報

白辺 陽(著)SBクリエイティブ(出版社)2023/5/31(発売日)312P(ページ数)
タイトル生成AI 社会を激変させるAIの創造力
著者白辺 陽
出版社SBクリエイティブ
発売日2023/5/31
単行本ページ数312

著者紹介

白辺 陽(しらべ・よう)

新サービス探検家。

夏の雑草のように新サービスが登場するIT業界で仕事をしながら、将来性を感じるサービスについて調べてみたことを書籍としてまとめています。

(著者紹介より一部引用)

著者が伝えたいこと

著者はこの本を通じて伝えたいことを以下のように述べています。

AI研究の第一人者である松尾豊教授も、以前はAIの技術水準を考えると人間の仕事が奪われるわけはないと言っていましたが、生成AIの急速な進展を見て、「いやいや今度は本当に奪われますよ」と話しています。

それほど、予想もしていなかった革新が、今起こっているのです。

本書は、読者の方々が生成AIの潜在能力の大きさを実感し、今後の社会変化に先手を打って対応できることを目指して執筆しました。

本の目次

本の目次を引用して紹介します。

  • はじめに
  • Chapter1 生成AIの萌芽
  • Chapter2 次々に登場する実用的なサービス
  • Chapter3 生成AIがはらむ問題
  • Chapter4 無限の可能性を予測する
  • Chapter5 生成AIがもたらす未来
  • おわりに

もっとくわしく見たい場合は記事の最後に、本の目次(詳細版)があります。

注目点

この本はどのようなことが書かれているのか?読んでみて注目した点を3つ紹介します。

様々な発展の可能性が示されている動画生成AI

1つ目に注目した点は「Chapter1 生成AIの萌芽」の「文章だけではない生成AI」に書かれている「様々な発展の可能性が示されている動画生成AI」です。

著者は「テキストなどで指示することで、全く新規の動画を作成できる技術以外に、生成する動画の基本骨格部分をあらかじめ準備しておいて、ユーザーの指示に基づいて動画の内容をアレンジするタイプのサービスがある」と述べています。

そして、典型的なものは、人物のモデルを先に入力しておき、その人物が会話する様子を動画でシミュレーションできるサービスで、「synthesia」という動画プレゼン資料作成サービスを紹介しています。

85種類のAIアバターが用意されていて、好きなアバターを選んで動画にすることができます。

アバターがしゃべる内容は、利用者がテキストを入力して自由に指定することができます。

ただテキストを入力するだけで、抑揚や間の取り方も含めて自動調整してくれますし、仕上がりはとても自然です。

英語だけでなく120種類もの言語(英語等の各国バリエーションを含みます)に対応していて、日本語ももちろんしゃべることができます。

白辺 陽. 生成AI 社会を激変させるAIの創造力 (p.84). Kindle 版.

以下のsynthesia公式ツイートで、動画プレゼン制作のデモがみれます。

画像生成AIのビジネス活用

2つ目に注目した点は「Chapter2 次々に登場する実用的なサービス」の「文章生成以外の活用例」に書かれている「画像生成AIのビジネス活用」です。

「画像生成AIは文章の指示に基づいて瞬時に絵を描くだけでなく、既存の絵画をもとにして絵画に表示されていない部分を自動生成して、絵を大きくしていくということもできる」と著者は述べています。

そして「このように、技術自体が驚くべきものなので、人々の注意(アテンション)を引きつけることを最初の目的にしている広告とは、とても親和性が高く、すでに、実際の広告にも画像生成AIが活用されている」と述べ、以下の例をあげています。

例えば、ネスレのフランス法人は、ヨーグルトのブランドを宣伝するために、フェルメールの絵画を活用しました。

このブランドの名前はLaLaitière(牛乳を注ぐ女)であり、フェルメールの代表作の1つと同じ名前なのです。

最後に、「時間をかけられた物は、いつも素敵だ」という言葉でまとめられており、ネスレが時間をかけて良いものを作っているという企業メッセージを印象付けています。

白辺 陽. 生成AI 社会を激変させるAIの創造力 (p.158-160). Kindle 版.

ネスレのフランス法人が公開している動画は以下のとおりです。

人とAIの役割分担

3つ目に注目した点は「Chapter4 無限の可能性を予測する」の「業種によってはより大きな変化の波」に書かれている「人とAIの役割分担」です。

著者は「そもそも、顧客のニーズを理解するには、顧客のことを知り、これまでの作品のテイストを知り、新しい作品に向けた『思い』について顧客と対話を繰り返す必要があります。その部分は、まだまだAIには荷が重い部分です。」と述べています。

そして、「画像生成AIを活用した仕事においては、人間とAIとの共同作業として、サンドイッチ方式で進めることが主流になるでしょう。」と述べています。

「サンドイッチ方式」というのは著者の造語で、真ん中の具の部分はAIが担い、外側のパンの部分を人間が担うというイメージで、以下の図のように解説しています。

前工程人間(絵の方向性、構図、内容等)
中心工程AI(絵の描画はAIが実施)
後工程人間(絵の手直し、色や光のバランス調整、他の絵との雰囲気統一等)
図 画像生成でのサンドイッチ方式(引用:白辺 陽. 生成AI 社会を激変させるAIの創造力 (p.265). Kindle 版.)

感想・口コミ・書評記事

感想

Chapter1とChapter2では、2023年5月時点での生成AI(文章生成AI、画像生成AI、動画生成AI、3Dモデル生成AI、音楽生成AI)関する商品・サービスや研究について、要点をスクリーンショットや図など具体例で解説しているので、生成AIの主要な現状を短時間で把握できて、より一層興味がわきました。

Chapter3では、「生成AIがはらむ問題」として、著作権、フェイクニュース、教育、犯罪に関して、起きていることと対策の具体的事例が解説されており、問題が把握できて注意すべき点がわかりました。「マーケティングとは、フェイクニュースと紙一重の存在なのです。」という言葉は印象に残りました。

Chapter4では、検索エンジン・音声アシスタント・広告の分野で、今後起きるであろう変化を予測しています。ここでも著者の考える変化のイメージを具体的な図や写真で説明しているのでイメージしやすく、自分でもどうなるのかを考えながら読んだので面白かったです。著者の「サンドイッチ方式」という説明はわかりやすかったです。

Chapter5では「生成AIがもたらす未来」として、教育環境や個人の働き方の変化を考察しています。著者は「これからさらに仕事が増える?」という問いに対しても考察し、未来の働き方を提案しており、共感できる内容でした。ただ、企業内ではなぜかテクノロジーを使う努力をしない口だけの人が、テクノロジーを活用する努力をした人を疲弊させる傾向があるので、心配です。

生成AIの分野は変化が速いので常に最新情報を把握してくのは大変ですが、この本は2023年5月時点での生成AIの主要な最新状況が把握できるので、とても役に立ちました。

白辺 陽(著)SBクリエイティブ(出版社)2023/5/31(発売日)312P(ページ数)

口コミ

書評記事

【書評】未来をも生成するAI。『生成AI 社会を激変させるAIの創造力』 - HIU公式書評ブログ

【書評:2012冊目】生成AI 社会を激変させるAIの創造力(白辺陽)

生成AI 社会を激変させるAIの創造力 (白辺陽)の書評 | 起業家・経営者のためのビジネス書評ブログ!

参考文献

この本に参考文献の記載はありませんでした。

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まとめ

本の概要注目点感想・口コミ・書評記事参考文献、を紹介しました。

書籍「生成AI」は、生成AIの特徴や活用事例、生成AIが引き起こす問題、そして、今後の社会変化と来るであろう未来の予測、新しい我々の暮らし、を解説している本です。

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本ブログサイトでは、以下のような記事も紹介しています。

本の目次(詳細版)

この本の目次(詳細版)を引用して紹介します。

  • はじめに
    • 生成AIが社会に与える影響
    • 本書の構成
  • Chapter1 生成AIの萌芽
    • AIの発展の歴史
      • 第1次AIブームの始まりと終わり
      • AIの冬を経て始まった第2次AIブーム
      • 現在まで続く第3次AIブーム
      • 生成AIの風雲児、OpenAI
      • 「ChatGPT」の実力
      • 質問に答えるだけではないChatGPTの実力
    • 文章だけではない生成AI
      • OpenAIの技術は画像生成へも
      • 画像生成AIブームの火付け役、Stable Diffusion
      • 一歩先に公開されたMidjourney
      • 動画生成AIも着実に発展中
      • 様々な発展の可能性が示されている動画生成AI
      • 将来性の高い3Dモデルの自動生成
      • 音楽までも生成するAI
      • 音楽生成AIの発展の可能性
  • Chapter2 次々に登場する実用的なサービス
    • 生成AIを自社サービスに組み込む大手企業たち
      • いち早く検索エンジンに組み込んだマイクロソフト
      • 負けじとグーグルもBardを展開
      • 個人の情報発信のための文章作成支援
      • 広告記事の作成支援
    • 応用の可能性はアイデア次第
      • プレゼン資料の作成
      • 文章の読解支援
      • 幅広い応用範囲
    • 文章生成以外の活用例
      • 画像生成AIのビジネス活用
      • マイクロソフトのOffice製品の革新
      • |COLUMN|ChatGPTの使い方
  • Chapter3 生成AIがはらむ問題
    • AIの生成物の著作権は誰にあるのか?
      • 著作権性の判断は、「創作的寄与」の有無
      • 著作権侵害の判断は、「依拠性」と「類似性」
    • 揺らぐ情報の信頼性
      • 急増するフェイクニュース
      • フェイクニュースの拡散
      • フェイクニュースを作成する動機
      • 生成AIを使ったフェイクニュース
      • フェイクニュースへの対策
      • 論文では、学生の能力を測れなくなる
      • AI作成文章を見分けるツールも誕生
      • コンペの審査が困難になる
      • 犯罪をも誘発しうる生成AI
      • 人の仕事が奪われるリスク
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      • |COLUMN|著作権論争の行く末⁈
      • |COLUMN|Midjourneyの使い方
  • Chapter4 無限の可能性を予測する
    • 変化は日常にも訪れる
      • 検索エンジンは大きく進化する
      • 検索エンジンと生成AIの違い
      • アシスタントAIという1つの着地点
      • 肝はパーソナライズ
      • これから5年間が勝負
      • 検索エンジンの変化は広告業界に波及する
      • リスティング広告の比重低下
      • 生成AI時代の広告
      • 生成AIでのマネタイズ方法
      • 広告の作り方も進化する
      • 「ウザい広告」から「ありがたい広告」へ
    • 業種によってはより大きな変化の波
      • クリエイターの仕事はこう変わる
      • 現時点では自動生成の限界は大きい
      • 人とAIの役割分担
      • マンガも大きく変わる
      • 画像生成AIは、まだまだ進化する
      • 素人が一気に参入してくる
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