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【注目点・感想】NFTのすべて 歴史・仕組み・テクノロジーから発行・販売まで:キューハリソン・テリー, マット・フォートナウ(著)

本「NFTのすべて」アイキャッチ画像

この本は、米国のNFT実践者の視点で、NFTの歴史、NFTの価値、NFTの作成と収集、NFTのマーケティング・法的観点など、米国の事例をまじえて解説している本です。

NFTについて2冊目に読む本を探している人、NFTについて幅広い知識を学びたい人、米国のNFT実践者の知見を学びたい人に一読をおすすめします。

本の概要注目点感想・口コミ・書評記事参考文献、を紹介します。

本の概要

書籍情報

日本語訳版

キューハリソン・テリー, マット・フォートナウ(著)Pivot Tokyo(満木夏子)(翻訳)翔泳社(出版社)2022/12/21(発売日)342P(ページ数)

原著(英語版)

QuHarrison Terry, Matt Fortnow(著)Wiley(出版社)2021/9/8(発売日)273P(ページ数)

著者紹介

著者略歴より一部引用して紹介します。

Matt Fortnow(マット・フォートナウ)

1996年、インターネット初のファンタジースポーツゲームであるCommissioner.comを共同設立。エンターテイメント弁護士として音楽業界のバイブルである『This Business of Music第7版』(Billbord Books)を共同執筆。起業家のコンサルティングを行い、投資家やアドバイザーとしてさまざまなスタートアップに携わる。ブロックチェーンと暗号資産のコンサルティング企業であるBlockchain Guysの共同設立者。CryptoKitties以来、デジタルアートとNFTに魅了され三ばか大将などの象徴的なブランドの公式NFTを作成。

QuHarrison Terry(キューハリソン・テリー)

テキサス州ダラスのベンチャキャピタルであるMark Cuban Companiesのグローバルマーケターで、企業のマーケティング戦略についてコンサルティングしている。2015年、ブロックチェーンを活用した世界初のデジタルアートマーケットプレイス「23VIVI」を共同設立。LinkedInのTop Voices in Technology賞を4度受賞。

著者が伝えたいこと

著者はこの本を通じて伝えたいことを以下のように述べています。

本書に掲載されている情報は、NFTの旅の出発点として活用いただければと思います。NFTの歴史から、NFTの作成と収集の基本、NFTのマーケティングなど、さまざまな情報をお伝えします。本書をきっかけに、NFTについてもっと知りたい方は、ぜひ深く調べてみてください。

本書で学んだことをもとに、NFTのエコシステムに関わる人々とつながりを持ちましょう。現段階のNFTは、情報共有、実験、実験結果の共有が重要です。

本書を読んでさらに興味を持った人のために、豊富なリソースとリンクを備えたTheNFThandbook.comを作成しました。NFTの領域は常に進化しているため、このウェブサイトでは常に最新の情報を提供しています。ぜひ、チェックしてみてください。

本の目次

本の目次を引用して紹介します。

  • 序文
  • 第1章 NFTの現状と可能性
  • 第2章 NFTとは何か?
  • 第3章 なぜNFTに価値があるのか?
  • 第4章 NFTの歴史
  • 第5章 NFTマーケットプレイス
  • 第6章 NFTの作成とミント
  • 第7章 NFTを販売する
  • 第8章 NFTを購入する
  • 第9章 NFTの法的観点
  • 第10章 NFTの未来

もっとくわしく見たい場合は記事の最後に、本の目次(詳細版)があります。

注目点

この本はどのようなことが書かれているのか?読んでみて注目した点を3つ紹介します。

NFTの種類:イベントチケット

1つ目に注目した点は「第2章 NFTとは何か?」の「NFTの種類」に書かれている「イベントチケット」です。

著者は、NFTの種類について以下を取り上げています。

  • デジタルアートと収集(コレクション)
    • 画像、ビデオ、GIF、音声、3Dモデル、書籍と文章
  • ゲーム内アイテム
  • デジタル・トレーディングカード
  • デジタル不動産
  • ドメイン名
  • イベントチケット
  • ツイート

「イベントチケット」の問題として、「2018年のCNBCの記事は、約12%の人が、オンラインで購入したコンサートチケットが偽物だと判明したと報告しています。」と著者は述べています。

そして「最も重要なのは、二次流通で販売されたチケットの利益は、イベントの主催者、コンサートプロモーター、出演アーティストには一切支払われないということです。これらの問題を解決するのが、NFTチケットです。」と述べ、NFTチケットの特徴を以下のように説明しています。

NFTのチケットでは、前述のようにNFTの真正性がブロックチェーンで検証されるため、チケットの有効性を検証する中央集権的な組織が不要になります。

第二に、NFTは転売によって生じた利益の一定割合を、チケットを作成した組織に自動的に送ることをプログラムで規定することができます。

キューハリソン・テリー,マット・フォートナウ. NFTのすべて 歴史・仕組み・テクノロジーから発行・販売まで (Japanese Edition) (Kindle の位置No.677-680). Kindle 版.

NFTは完璧ではない:偽物の管理者

2つ目に注目した点は「第3章 なぜNFTに価値があるのか?」の「NFTは完璧ではない」に書かれている「偽物の管理者」です。

著者は、ブロックチェーンの主なデメリットについて以下を取り上げています。

  • 訴えられる相手がいない
  • 個人の責任
  • 偽物のウェブサイト
  • 偽物の管理者
  • 偽のモバイルアプリ
  • 詐欺メール
  • ハッキングの可能性
  • 潜在的な攻撃
  • 放棄
  • 価格のボラティリティ

「偽物の管理者」は、TelegramやDiscodeといった、暗号資産とNFTマーケットプレイスがコミュニティを構築し、最新情報を提供するために使用する、人気のあるソーシャルメディアプラットフォームに現れるとして、その特徴を以下のように述べています。

詐欺師は、特定の管理者と同じプロフィール写真で、偽の管理者を装うのが好きですが、通常はユーザー名のスペルが少し違っていたり、末尾に余分な文字やピリオドがあったりします。

暗号資産やNFTをどこかに送ったり、財布の秘密鍵を要求したりするようなことは、おそらくないでしょう。

キューハリソン・テリー,マット・フォートナウ. NFTのすべて 歴史・仕組み・テクノロジーから発行・販売まで (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1600-1602). Kindle 版.

Beepleのサイバーパンク・ワールドとNFTの出会い

3つ目に注目した点は「第4章 NFTの歴史」の「Beepleのサイバーパンク・ワールドとNFTの出会い」です。

著者は、Beepleと知られるMike Winkelmann(マイク・ウィンケルマン)の幼いころから、有名なNFT作品「Everydays」誕生までのエピソードを紹介しています。

「Everydays」は、2007年頃、ウィンケルマンがトム・ジャッドというスケッチアーティストから、毎日何かを作るというアイデアを得て、1日に0から完成までを行うことで徐々に良くなっていくというコンセプトから誕生した、と述べています。

また、サイバーパンクは「Everydays」のメインモチーフとなり、市場で最高のモーショングラフィック・ソフトウェアを使ってユートピアやディストピアの静止画像を構築している、と説明しています。

そして、Beepleのサイバーパンク・ワールドとNFTの出会いを以下のよう解説しています。

Beepleの「Everydays」は、最大取引高を記録したコレクションとしては、最適でした。

それは、Beepleがデジタルネイティブのアーティストであり、アート制作のためにテクノロジーに傾倒し、同時にテクノロジーを試すためにアートを用いていたこと、また、作品を販売するためにテクノロジーの恩恵を受けた、という完璧なストーリーがあったからです。

キューハリソン・テリー,マット・フォートナウ. NFTのすべて 歴史・仕組み・テクノロジーから発行・販売まで (Japanese Edition) (Kindle の位置No.1946-1949). Kindle 版.

感想・口コミ・書評記事

感想

この本は、海外で出版されているNFTを主題とした本の中で”初めて”日本語訳されたもので、内容的にも歴史から発行・販売方法まで網羅しているようだったので、読んでみました。

読んでみて全体的な感想は、米国のNFT分野で先駆的に活動している実践者から、NFTの歴史・価値・マーケティング・未来などについて日本語で学べる貴重な本だと感じました。

特に興味深く読んだ章は、「第2章 NFTとは何か?」、「第3章 なぜNFTに価値があるのか?」、「第4章 NFTの歴史」です。

特に「第4章 NFTの歴史」では、アンディ・ウォーホルとポップアートの物語、Beepleのサイバーパンク、デジタルアートの歴史からCryptKitties, CryptoPunksに至るまでを解説しており、現在のNFTを違った視点からみることができました。

期待に反して残念だった章は、「第5章 NFTマーケットプレイス」でした。それぞれのマーケットプレイスについて半ページほどの簡単な説明しかなく、原著の発売日は2021年9月なので情報が変わっている可能性がありました。

「第6章 NFTの作成とミント」、「第7章 NFTを販売する」、「第8章 NFTを購入する」については、米国の暗号資産取引所、出版時点のOpenSeaマーケットプレイスを前提とした説明なので、参考にできない部分がありましたが、「NFTの要素を作成する」「NFTのマーケティング」、「NFTコレクションの構築」に書かれていることは、日本の現時点でも参考になる内容になっています。

この本では米国での様々な事例も紹介されているので、日本の著者が書いた本とは違う視点や米国の状況が知れるのも興味深いところです。

NFTについて2冊目に読む本を探している人、NFTについて幅広い知識を学びたい人、米国のNFT実践者の知見を学びたい人、におすすめできる本です。

キューハリソン・テリー, マット・フォートナウ(著)Pivot Tokyo(満木夏子)(翻訳)翔泳社(出版社)2022/12/21(発売日)342P(ページ数)

口コミ

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書評記事

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参考文献

この本の参考文献に記載されている本や関連する本を紹介します。

新しいアートのかたち: NFTアートは何を変えるか:施井 泰平(著)

日本のNFTアート事業にたずさわっている著者が書いた本で、NFTアートについて深く考えるのにふさわしい一冊です。

この本の注目点や感想、目次などをブログ記事で紹介しています。

施井 泰平(著)平凡社(出版社)2022/9/20(発売日)272P(ページ数)

Web3コンテンツ革命 個人と企業の経済ルールが変わる:高橋 卓巳(著)

NFTに特化したWeb3スタートアップを4年間経営してきた著者の知見がまとめられている本です。

この本の注目点や感想、目次などをブログ記事で紹介しています。

高橋 卓巳(著)日経BP(出版社)2022/9/24(発売日)216P(ページ数)

事例でわかる! NFT・暗号資産の税務:泉 絢也、藤本剛平(著)

泉 絢也、藤本剛平(著)中央経済社(出版社)2022/9/27(発売日)236P(ページ数)

NFTがわかる本おすすめ

まとめ

本の概要注目点感想・口コミ・書評記事参考文献、を紹介しました。

この本は、米国のNFT実践者の視点で、NFTの歴史、NFTの価値、NFTの作成と収集、NFTのマーケティング・法的観点など、米国の事例をまじえて解説している本です。

NFTについて2冊目に読む本を探している人、NFTについて幅広い知識を学びたい人、米国のNFT実践者の知見を学びたい人に一読をおすすめします。

キューハリソン・テリー, マット・フォートナウ(著)Pivot Tokyo(満木夏子)(翻訳)翔泳社(出版社)2022/12/21(発売日)342P(ページ数)

本の目次(詳細版)

この本の目次(詳細版)を引用して紹介します。

  • 序文
  • 第1章 NFTの現状と可能性
    • NFTと検索エンジン黎明期の共通点
    • NFTを今はじめても、もう遅いのか?
  • 第2章 NFTとは何か?
    • なぜ人は収集するのか?
    • NFTとは一体何なのか?
    • NFTの種類
    • NFTの側面
    • NFTの中には何が含まれているのか?
    • NFTの外因的要素
  • 第3章 なぜNFTに価値があるのか?
    • なぜ、コレクターズアイテムは価値があるのか?
    • 伝統美術の問題点
    • コレクターズアイテムと記念品の問題点
    • NFT以前のデジタルアート
    • NFTの真のメリット
    • NFTは完璧ではない
    • 価値を生み出す外因的要素
    • イーサリアムの「The Merge」とは?
  • 第4章 NFTの歴史
    • アンディ・ウォーホル、ポップアート作品を発表
    • Beepleのサイバーパンク・ワールドとNFTの出会い
    • デジタルアートの歴史
  • 第5章 NFTマーケットプレイス
    • 最も人気のあるマーケットプレイスの紹介
    • OpenSea
    • Rarible
    • Nifty Gateway
    • SuperRare
    • WAX(Atomic Hub)
    • Foundation
    • VeVe
    • Known Origin
    • Myth Market
    • NFTマーケットプレイスのポイント
  • 第6章 NFTの作成とミント
    • NFTの要素を作成する
    • 暗号資産のウォレットを作成する
    • OpenSeaのアカウントを作成する
    • コレクションを作成する
    • NFTをミントする
  • 第7章 NFTを販売する
    • 取引口座を作成する
    • 暗号資産を購入する
    • MetaMaskウォレットに資金を移す
    • NFTを販売する
    • NFTのマーケティング
  • 第8章 NFTを購入する
    • なぜNFTを購入するのか?
    • NFTの購入方法
    • NFTコレクションの構築
  • 第9章 NFTの法的観点
    • NFTは証券なのか?
    • 知的財産権の注意点
    • 肖像権でのポイント
    • プライバシーの権利
    • 契約法とは?
    • 税金と売上税
  • 第10章 NFTの未来
    • 注目される3つの分野
    • 期待が高まるメタバース
    • 「銀行に預けられない資産」とは何か?
    • デジタルウォレットは未来の連絡手段になるか?
    • 描かれていないNFTの未来

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