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【注目点・感想】新しいアートのかたち NFTアートは何を変えるか:施井泰平(著)

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「NFTアートとは何か?」「なぜこれほどNFTアートは注目を集めているのか?」「これからNFTアートはどうなっていくのか?」について、アートや情報社会の歴史を振り返り、NFTという技術が、なぜアートと結びつくことになったのか、を解説している本です。

NFTの本質的な可能性や課題を知りたい人、アーティストやクリエイターでNFTアートに取り組みたいと考えている人、「そもそもアートとは?」「アートや情報がもつ価値とは?」といった疑問を感じている人に一読をおすすめします。

本の概要注目点感想・口コミ・書評記事参考文献、を紹介します。

本の概要

書籍情報

施井 泰平(著)平凡社(出版社)2022/9/20(発売日)272P(ページ数)
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著者紹介

施井 泰平(しい・たいへい)

現代美術家、スタートバーン株式会社代表取締役。

2015年末には、テクノロジーでアートの課題を解決することをミッションに掲げたオンライン・プラットフォーム「startbarn」をローンチした。(著者オフィシャルWebサイトより一部引用)

著者が伝えたいこと

著者はこの本を通じて伝えたいことを以下のように述べています。

「NFTアートとは何か?」「今、なぜこれほどNFTアートは注目を集めているのか?」「これからNFTアートはどうなっていくのか?」この本は、そういった一連の疑問をめぐって書かれています。

本書ではアートや情報社会の歴史を振り返り、NFTという技術が、なぜアートと結びつくことになったのか、じっくり考えたいと思います。

NFTを通して、多くの人にとってアートがより身近なものになるように、この本がそのきっかけとなればと思っています。

本の目次

本の目次を引用して紹介します。

  • はじめに
  • 第1章 NFTは情報革命の「ラストパンチ」?
  • 第2章 そもそもアートとは何か
  • 第3章 NFTアートの「現在地」
  • 第4章 未来をつくるインフラとしてのNFT
  • [特別対談] アーカイブとシャンペン 坂井豊貴 x 施井泰平
  • [特別対談] 文化的・社会的な価値を加える 山峰潤也 x 施井泰平
  • [特別対談] 冒険者にインセンティブを 武田徹 x 施井泰平
  • おわりに
  • 参考文献
  • NFT、NFTアート関連用語集

もっとくわしく見たい場合は記事の最後に、本の目次(詳細版)があります。

注目点

この本はどのようなことが書かれているのか?読んでみて注目した点を3つ紹介します。

アート作品の値段のつけ方

1つ目に注目した点は「第2章 そもそもアートとは何か」に書かれている「アート作品の値段のつけ方」です。

著者は、経済学的に見れば、アート作品は「適正な価格」をつけるのがひじょうにむずかしい財であり、アート市場は大きくプライマリー(一次市場)とセカンダリー市場(二次市場)に分かれている、と述べ以下のように説明しています。

  • プライマリーの市場で、たとえば、ある画家が個展を開き、何枚かの絵を販売する時につけられる値段はほぼ固定価格です。
  • セカンダリーの市場は、オークションによって売買され、ひじょうに値動きの激しいのが特徴です。

そしてアート作品の価値がどのように定まっていくのか、問題は何か、について著者は以下のように述べています。

このようにプライマリーとセカンダリーが相互に影響し合いながら価値を高めていき、アーティストが死んだ後もセカンダリーでの売買は続いていく。

それがアートにおける価値の決まり方であるといえるでしょう。

この間、ひとりのコレクターがずっと所有している作品もあれば、何度もセカンダリーで売買され、何人ものコレクターの手を渡っていく作品もありますが、とにかく長い時間を経て作品の価値と評価が定まっていくというのがポイントです。

アート市場を悩ませる、解決のむずかしい問題となっている「贋作」が多く見られるのは、このセカンダリーの市場です。

施井 泰平. 新しいアートのかたち (Japanese Edition) (pp.37-38). Kindle 版.

時を隔てて唯一性のある普遍的な価値

2つ目に注目した点は「第2章 そもそもアートとは何か」に書かれている「時を隔てて唯一性のある普遍的な価値」です。

著者は、「ラスコーやアルタミラの時代から最新のNFTアートまで、アートはさまざまに形を変え、役割を変えてきました。では、そのなかでも変わらないアートの本質とは何なのでしょうか?」について以下のように述べています。

それを言葉で表現するなら、未来に向けて価値を問う、つまり「時を隔てて唯一性のある普遍的な価値を問うこと」ではないかと思います。

この文脈において「唯一性のある」というのは、その作品でしか体現することのできない何か、という意味です。

時代や社会によって異なる文脈でつくられた作品のなかにある何かが、時間や空間を飛び越えて私たちに届くとき、その普遍的な部分こそが本当の意味でアートと呼べるのではないでしょうか。

施井 泰平. 新しいアートのかたち (Japanese Edition) (p.55). Kindle 版.

NFTアートにどんなジャンルがあるか

3つ目に注目した点は「第3章 NFTアートの「現在地」」に書かれている「NFTアートにどんなジャンルがあるか」です。

著者は、いくつかの視点からNFTアートを以下のように分類しています。

  1. 「誰でもOK」か「身内だけ」か
  2. 「2Dか3D」か「静止画か動画」か
  3. 「デジタル」か「フィジカル」か
  4. ジェネラティブアート
  5. 作家のこれまでの経歴
  6. コレクティブルとしての側面

著者は「ジェネラティブアート」について、「数学やアルゴリズム、コンピュータのソフトウェアを用い、制作の過程のどこかに偶然の要素を取り込むようなアートの歴史は古く、1960年代にさかのぼるといわれています。」として、NFTによる新たな可能性を以下のように述べています。

鍵となる数字や文字列だけがNFTとして売られ、作品を生み出すアルゴリズム自体は外部にある場合も少なくありません。

NFTとして買った数字や文字列を処理することで、ようやく作品を見ることができるのです。

このようなジェネラティブアートは、生成された「結果」としての画像や動画よりも、鍵となる数字や文字列のほうに価値の本質があるという意味で、きわめてNFTと親和性の高いアートのあり方だと思います。

「ArtBlocks(アートブロックス)」という、ジェネラティブアートに特化したプラットフォームもあります。

施井 泰平. 新しいアートのかたち (Japanese Edition) (pp.76-77). Kindle 版.

感想・口コミ・書評記事

感想

この本を手に取った理由は、はじめて見つけた、アートの専門家が執筆したNFTに関する本だったからです。

著者は「はじめに」の中で「少しずつNFTやNFTアートに関する知識を増やしていったとしても、全体を捉えきれないムズムズとした感じが残るという人の方が多いのではないでしょうか?」と述べているが、まさに自分もこの本を読む前はそのような状態だった。

読み終えてみて、ムズムズとした感じを生じさせている、「そもそもアートとは?アートや情報がもつ価値とは?」といった根源的な疑問について、第1章と第2章にわたって、アートに関する知識がない人にもわかりやすく解説されており、NFTやNFTアートについて理解を深めることができた。

既存のプライマリーとセカンダリーからなるアート市場の現状と課題を知ることで、NFTの仕組みの中で革命的な点と課題が残る点がイメージできるようになった。

セカンダリー販売時にアーティストへ還元金が自動的に支払われるスマートコントラクトについて、このような考え方は著作権の「追及権」の社会実装として以前から議論がなされているが一部で強硬な反対意見もある、と書かれていたが、どのような反対意見なのか知りたいと思った。

「特別対談」は、経済学・アート・ジャーナリズムの有識者と対話する形式で書かれており、第1章から第4章の論点について、解説されていなかった点を補ったり、別の視点から考えたりと、より理解を深められる内容であった。

NFTアートの実例として、『エブリデイズ:最初の5000日』や『自分を買い戻す:再配布のモデル』、『Ether Rock』など多くのNFTアート作品が紹介されており、NFTアート作品により興味を持つようになった。今後、本の内容を振り返りながらそれぞれのアート作品を見ていこうと思う。

施井 泰平(著)平凡社(出版社)2022/9/20(発売日)272P(ページ数)
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口コミ

書評記事

【美術ブックリスト】『新しいアートのかたち: NFTアートは何を変えるか』施井泰平著|西村孝俊|note

「新しいアートのかたち」書評 価値の源泉は古典的美術と共通|好書好日

著者インタビュー記事

施井泰平インタビュー。著書『新しいアートのかたち NFTアートは何を変えるか』が示すブロックチェーンとアートのこれからとは|Tokyo Art Beat

参考文献

この本の参考文献に記載されている本や関連する本を紹介します。

WIRED(ワイアード)VOL.44:特集Web3

Web3分野で活躍している人へのインタビューやWeb3の図解・用語集など、情報量が豊富な雑誌です。

コンデナスト・ジャパン(著)WIRED編集部(編集)プレジデント社(出版社)2022/3/14(発売日)
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この本の内容ついてブログ記事で紹介しています。

美術手帖 2021年 12月号:特集「NFTアート」ってなんなんだ⁈

著者(施井泰平)が監修した寄稿など、デジタルアート売買の新たな生態系を探る内容です。

美術手帖編集部(著)カルチュア・コンビニエンス・クラブ(出版社)2021/11/6(発売日)
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お金の未来:山本康正, ジェリー・チー(著)

NFT、Web3、DeFi、ビットコインなど広範囲に対談形式でわかりやすく解説している本です。

山本康正, ジェリー・チー(著)水越 健(ナレーション)講談社(出版社)2022/5/18(発売日)168P(ページ数)
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暗号通貨VS.国家 ビットコインは終わらない:坂井 豊貴(著)

[特別対談] アーカイブとシャンペン 坂井豊貴 x 施井泰平」の対談者が執筆した本です。

この本の概要、注目点、感想・口コミ、目次などをブログ記事で紹介しています。

坂井 豊貴(著)SBクリエイティブ(出版社)2019/2/5(発売日)177P(ページ数)
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NFTがわかる本おすすめ

まとめ

本の概要注目点感想・口コミ・書評記事参考文献、を紹介しました。

「NFTアートとは何か?」「なぜこれほどNFTアートは注目を集めているのか?」「これからNFTアートはどうなっていくのか?」について、アートや情報社会の歴史を振り返り、NFTという技術が、なぜアートと結びつくことになったのか、を解説している本です。

NFTの本質的な可能性や課題を知りたい人、アーティストやクリエイターでNFTアートに取り組みたいと考えている人、「そもそもアートとは?」「アートや情報がもつ価値とは?」といった疑問を感じている人に一読をおすすめします。

施井 泰平(著)平凡社(出版社)2022/9/20(発売日)272P(ページ数)
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本の目次(詳細版)

この本の目次(詳細版)を引用して紹介します。

  • はじめに
    • 「わかりやすい説明」だけでは足りない
    • 約75億円で落札されたデジタルアート
    • 有名モデルがひっくり返したアートの定義
    • アートそのものの意味を問い直す
  • 第1章 NFTは情報革命の「ラストパンチ」?
    • 『グーテンベルグ聖書』が何を起こしたか?
    • すべての個人が発信者となるWeb2.0
    • Web2.0に乗らなかったアート業界
    • アートは所有するもの
    • Web3とブロックチェーンの時代
    • NFTはデータに「実存」を与える
    • ファンジブルとノンファンジブルのあいだ
  • 第2章 そもそもアートとは何か
    • NFTアートへの疑問=アートへの疑問
    • アート作品の値段のつけ方
    • アートの価値はどこにある?
    • 値段をつける難しさ
    • 最初からオークションで売られるNFTアート
    • 「還元金」という仕組み
    • アートは模倣からはじまった?
    • モノよりもアイデア
    • NFTアートにつながる現代アートの潮流
    • 「アート市場」はどのように生まれたか
    • その時代の富裕層がアートを買う
    • 時を隔てて唯一性のある普遍的な価値
  • 第3章 NFTアートの「現在地」
    • 生まれたばかりのNFTアート
    • どこでどうやって買うか
    • イーサで買う
    • 自分の作品を売る
    • 「ガス代」って何?
    • 消失や中身の改ざん
    • NFTアートにはどんなジャンルがあるか
    • コレクターの特徴
    • 作品を選ぶ基準
    • メリットと楽しみ方
    • 著作権を買う?
    • 価格上昇のワケ
    • 変化する価値
    • 売買する基準
    • NFTは「危ない」ものか
    • 市場が抱える問題
    • 膨大な電力消費などの環境負荷
    • 「所有権が認められていない」とは
    • 世界市場の現状
  • 第4章 未来をつくるインフラとしてのNFT
    • アートの価値と情報の継承
    • 文化財のクローンからみえる可能性
    • モノのオリジナルか、デジタルのオリジナルか
    • ゴーグルの情報を通してアートを見る
    • 高まるアートの公共性
    • 得体の知れない「もう一層」
    • NFTで市場は融合し、拡大していく
    • 「アートの民主化」
    • 個人のクリエイティビティに光を当てる
    • 生涯に15万点の作品を世に問うたピカソ
    • ひとつのアート作品を分割所有する可能性
    • 分断されたプラットフォームをつなげていく
  • [特別対談] アーカイブとシャンペン 坂井豊貴 x 施井泰平
    • 価値を「発見」する
    • 「物語」をいかにつくるか
    • 市場が「アート」を決める
    • サイエンスとアート
    • 「美しいもの」をつくる
    • 目利きにインセンティブを
    • 劇場で演じられる舞台は儚い
    • アーカイブの重要性を理解しない日本人
    • 人類がやってきた営みを効率化
    • 一般性ばかり見ていると特殊性を見落とす
    • NFTは劇場で開ける高価なシャンペン
  • [特別対談] 文化的・社会的な価値を加える 山峰潤也 x 施井泰平
    • 社会に開かれたテクノロジー
    • 「通貨の解放」
    • NFTで社会を変える
    • アートの絶妙な「二重性」
    • 美術館は「伊勢神宮」?
    • それでもアートの権威性は残る
    • アートに流れるお金はグレー?
    • 「所有できるもの」の時代へ
    • マネーゲームとしてのNFT
    • 「通時性」のメディアとしての美術館
    • 50年後の「NFTミュージアム」
    • キュレーターは「アーティストの番長」
    • 「囲い」がなくなる感覚
    • 「紐づけ」をいかにするか
  • [特別対談] 冒険者にインセンティブを 武田徹 x 施井泰平
    • お金の話になってしまう違和感
    • アートの「ダークな側面」
    • アートの「用」は、時代を隔てること
    • 作品の流通を著作者に決めさせてほしい
    • 「複製技術の時代」は終わりつつある
    • 新しい時代の不安と向き合うアート
    • 赤瀬川原平はNFTを先取りしていた
    • ライカにNFTを組み合わせたかった
    • 川端康成のような目利きが生まれてほしい
  • おわりに
  • 参考文献
  • NFT、NFTアート関連用語集

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