2021年12月にWeb3について学ぶために本を探したところ、タイトルにWeb3というキーワードが入っている本は見つかりませんでしたが、目次を見て正にWeb3を解説している本を見つけました。
実際にWeb3時代のブロックチェーンを使った新しい仕組みはどのようなものであるか? 新しいビジネスモデルにはどのような事例があるのか?
「第3章 After GAFAのビジネスモデル」で紹介されている用語とビジネスモデル事例についてピックアップし、私が新たに探したWeb記事へのリンクを併記して紹介します。
本の概要
書誌情報
インターネットの方向性
この本ではインターネットの現状と今後の方向性が述べられています。
- GAFAを代表格とするシリコンバレーのプラットフォーマーが主導する現在のインターネットから「信頼」が失われているという危惧が世界中に広がっている。
- 個人が自らの情報を自分自身で管理し、情報を活用し、そこからの利得を個人も享受できるようになるような、行き過ぎた中央集権の仕組みから個人が自分の権利を取り戻せる分散化の仕組みが求められている。
- 中央がいっさい存在しないトラストレスな環境下でもトラストできる仕組み、誰に対しても開かれ、透明性があり、落ちないサービスであるパブリック型のブロックチェーンが真のブロックチェーンなのだ。
- クリプトキャピタルと呼ばれるドイツのベルリン、クリプトバレーと呼ばれるスイスのツーク、そして香港におけるブロックチェーンビジネスの熱気は、インターネット黎明期を彷彿とさせる。
本の目次
本の目次を引用して紹介します。
- まえがき
- 第1章 「信頼(トラスト)」が失われたインターネット
- 第2章 ブロックチェーンの本質を見誤るな
- 第3章 After GAFAのビジネスモデル
- 第4章 デジタルはすでにピークアウトした
- 第5章 「オルタナティブな価値」のつくり方
- 第6章 「重ねる改革」と日本の選択
- あとがき
もっとくわしく見たい場合は、本の目次(詳細版)が記事の最後にあります。
Web3用語・キーワード
Web3ビジネスモデル事例
銀行
デジタルID
保険
予測市場
dAppsビジネス
資金調達
不動産業
高額商品トレーサビリティ
音楽・アート
映画
参考文献
WIRED(ワイアード)VOL.44
この雑誌を読んだ後に参考になる情報をブログ記事で紹介しています。
Web3とDAO 誰もが主役になれる「新しい経済」:亀井 聡彦, 鈴木 雄大, 赤澤 直樹(著)
Web3というインターネットの転換点と、その背景にあるDAOという新しいコミュニティについて、概要・本質・哲学を、インターネットの歴史を振り返りながら解説している本です。
この本の注目点や感想、本の目次などをブログ記事で紹介しています。
Web3がわかる本おすすめ
まとめ
実際にWeb3時代のブロックチェーンを使った新しい仕組みはどのようなものであるか? 新しいビジネスモデルにはどのような事例があるのか?
「第3章 After GAFAのビジネスモデル」で紹介されている用語とビジネスモデル事例についてピックアップし、私が新たに探したWeb記事へのリンクを併記して紹介しました。
第1章 「信頼(トラスト)」が失われたインターネット、第2章ブロックチェーンの本質を見誤るな、ではインターネット黎明期からWeb3に至るまでに活躍した人物や技術、企業の歴史が書かれており、とても参考になりました。
本の目次(詳細版)
この本の目次をくわしく引用して紹介します。
- 第1章 「信頼(トラスト)」が失われたインターネット
- ドイツでのキャンパス建設を諦めたグーグル
- なぜSXSWは急に内省的になったのか
- 頓挫したアマゾンのNY第二本社建設計画
- 「GAF」に比べればアップルは無辜(むこ)?
- インターネット黎明期に存在した理想主義
- シェアリングエコノミーの「シェア」を問う
- 13億ドルを集めた「詐欺スタートアップ」
- 「エコーチャンバー」で思想の偏りが増幅される
- ドットコムバブルと時価総額至上主義の誕生
- 消費者自らがコンテンツを生み出す時代へ
- iPhoneが加速させた「リアルタイム化」
- アメリカの国策がGAFAの巨大化を促した
- プラットフォーム企業の「錬金術」とは?
- 世界を牛耳るテクノクラティック・エリート
- 私たちの時間を侵襲する「マイクロ遮断」
- 第2章 ブロックチェーンの本質を見誤るな
- 中央集権化と分散化を繰り返したIT技術
- 重要なのはブロックチェーン技術そのもの
- 「サイファーパンク」特集なる予言の書
- 「公開鍵暗号」こそ世紀のイノベーション
- 新たに開発された暗号ソフトウェア「PGP」
- 「反逆者」たちが不可欠な技術を生み出した
- わずか9ページだけのサトシ・ナカモト論文
- 人間抜きで「信頼」が成立する仕組み
- 量子コンピュータの量子超越性について
- イーサリアムとスマートコントラクトの衝撃
- 「サイファーパンク」の精神はまだ健在だ
- 第3章 After GAFAのビジネスモデル
- 大成功したチャレンジバンク「N26」
- 銀行がGAFAに勝っている部分とは?
- デジタルIDは「次世代の身分証明書」
- 群雄割拠するヨーロッパのインシュアテック
- 保険に組み込まれるスマートコントラクト
- 分散型予測市場が新しいマーケットを拓く
- dAppsで役所のサービスも一気に効率化?
- あらゆるモノやコトが「証券化」される時代
- ICOで大きく変わった資金調達の流れ
- ブロックチェーンで未公開株の入手も
- 不動産業はもっとスマートなビジネスへ
- 高額商品のトレーサビリティにも力を発揮
- 音楽、アート業界もブロックチェーンで変わる
- 映画製作でのブロックチェーン活用例
- なぜベルリン、香港、ツークが「熱い」のか
- 第4章 デジタルはすでにピークアウトした
- 幻滅期を迎えたブロックチェーン
- 「ゼロ知識証明」による情報の秘匿
- 標準化問題とインターオペラビリティ
- エンドユーザー向けキラーアプリの不在
- 「デジタルのピークは2017年だった」
- 「ポスト・デジタル」時代の価値を考える
- 「リバースエクスペリエンス」の重要性
- 「インターネット以前」に目を向けよう
- リアル社会の構造がウェブに投影される?
- 人類は「分散化」に向かって進んできた
- これからの最重要課題は「合意形成」
- 国家とコミュニティはどう変わっていくのか
- 「ワカンダ」事件はすでに起きた未来?
- 第5章 「オルタナティブな価値」のつくり方
- 現代社会は「なぜ?」こうなっているのか
- 中世まで存在しなかった「子ども」の概念
- 社会のフォーマットを「リフレーム」せよ
- 企業の存在意義が曖昧になっている理由
- N26の理念は「世界で一番最初に愛される銀行」
- 明確なビジョンをもつヨーロッパの先端企業
- ESG投資は新しいビジネスのガイドライン
- 哲学からテクノロジーを見直す機運の高まり
- マルクスがブロックチェーンに出合っていたら
- 新しい『資本論』と称される「監視資本主義」
- トークンエコノミーで互酬経済を「見える化」
- ウェブを通じて個人に投資が行われる時代
- プラットフォーマーにいま要求すべきこと
- 第6章 「重ねる改革」と日本の選択
- 日本企業のSXSWへの参加と課題
- トレードショーから「インベンション」へ
- 盲目的にシリコンバレー詣でを続ける日本
- 新規事業開発で刷新すべきはバックヤード
- オムロン創業者の「SINIC理論」の凄さ
- ドットコムバブル時代と異なるミレニアル世代
- 新家電「デリソフター」が誕生するまで
- コミュニティを修復しようとする人たち
- テンプレコピーキャットにもはや価値はない
- 「課題先進国」だから拓ける活路がある
- 「日本で最も美しい村」新庄村の挑戦
- 無数にあるオルタナティブな生き方のヒント
- テクノロジーで「食品ロス」は撲滅できるか
- 価値のインターネットと「重なる革命」