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【注目点・感想】超効率耳勉強法:上田 渉(著)オーディオブック活用法

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「耳勉強法」という、著者が実践・検証してきたノウハウおよび聴覚の研究結果をまとめた、最高の耳勉強メソッドを解説している本です。

まだオーディオブックを使ったことがない人、”読み書き”だけの学習方法に限界を感じている人、そしてすでにオーディオブックを使っている人にもオススメする本です。

本の概要注目点感想・口コミ・書評記事参考文献、を紹介します。

本の概要

書誌情報

上田 渉(著)ディスカヴァー・トゥエンティワン(出版社)2022/7/22(発売日)224P(ページ数)

著者紹介

上田 渉(うえだ・わたる)

株式会社オトバンク代表取締役会長。日本オーディオブック協議会常任理事。

大学在学中から複数のNPOの立ち上げ・IT企業の経営を経て、2004年にオトバンクを創業し、代表取締役に就任。自身が受験時代の勉強法として活用した音声学習もヒントに、オトバンクを創業。読書バリアフリー法の施行に伴い、日本最大のオーディオブック事業者として「聞く文化」の普及・拡大に努めている。(アマゾン著者略歴より一部引用)

著者が伝えたいこと

著者はこの本を通じて伝えたいことを以下のように述べています。

「本書では、私が実践・検証してきたノウハウおよび聴覚の研究結果をまとめ、最高の耳勉強メソッドをまとめてお伝えしたいと思います。」

「耳から本の朗読や講義、講演、対談といったオーディオブックを聴き、聴覚を存分に活用して学ぶ、非常にシンプルな勉強法です。」

「これまでは一般社会での認知度は低かったものの、成功者といわれる人たちの多くが共通して行ってきた、知る人ぞ知る”秘密のメソッド”でもあります。」

私の人生は、耳勉強法と出会うことで変わったのです。この経験とこれまでに蓄積してきたノウハウを、ぜひみなさんと分かち合いたいと思い、本書を書きました。」

本の目次

本の目次を引用して紹介します。

  • はじめに
  • 第1章 聴覚が切り開く新しい勉強法「耳勉強法」
  • 第2章 なぜ耳勉強法が有効なのか、脳科学から読み解く
  • 第3章 本を耳で読む時代へ
  • 第4章 耳読書・耳勉強が変えるライフスタイル
  • 第5章 聴くだけ耳勉強法のやり方
  • おわりに
  • オススメオーディオブックリスト
  • 参考文献リスト

もっとくわしく見たい場合は、本の目次(詳細版)が記事の最後にあります。

注目点

この本を読んで注目した点を3つ紹介します。

「聴きながら読む」で読解効果倍増

1つ目に注目した点は「第2章 なぜ耳勉強法が有効なのか、脳科学から読み解く」に書かれている「『聴きながら読む』で読解効果倍増」です。

著者は、「リーディングよりもリスニングのほうが脳に与える負担が小さい。それだけにとどまらず、脳機能を強化することも実証されています。」と述べ、いくつかの研究結果を紹介しています。

アメリカのThe Association for Information Science and Technology(情報科学技術協会)という組織が2019年に発表した、視覚(文字)と聴覚(音声)の読解効果に関する比較実験についての論文を、著者は以下のように紹介しています。

(1)音声を聴くことによる読解効果は、文字を読むことよりも優れている、(2)両者を同時に行うことによる読解効果は、それぞれ単体で行うよりも優れている、という2つの事実が明らかになったそうです。

そしてこの論文では、オーディオブックを聴きながら、VR読書やAR読書といった新たな読書形態を取り入れることが、読解効果の点からも推奨されると結論づけています。

上田渉. 超効率耳勉強法 (Japanese Edition) (p.51). Kindle 版.

安眠・快眠を求めるのならオーディオブックを

2つ目に注目した点は「第4章 耳読書・耳勉強が変えるライフスタイル」に書かれている「安眠・快眠を求めるのならオーディオブックを」です。

著者は、オーディオブックの睡眠導入効果について、「統計データや調査にもとづくエビデンスはまだないため、絶対とは断言できません。」と前置きしたうえで、「筆者の経験上、オーディオブックを聴くと眠りやすくなることは確かです。」と述べています。

筆者が考える理由を2つ、以下のように述べています。

(1)オーディオブックを聴いていると余計なことを考えなくなり、心配事が気にならなくなるから。

オーディオブックを聴くと、音声の内容に集中することで頭の中で余計なことを考えなくなり、高ぶっていた気持ちが静まります。その瞬間、ストンと寝やすくなるのです。

(2)オーディオブックの音声が、リラクゼーション効果やヒーリング効果を与えるから。

人間の体がf分の1ゆらぎを感知すると、眠りやすくなるというのは有名な話です。オーディオブックのナレーターを務める一部の人の声やリズムが、f分の1ゆらぎを生み出している可能性があると考えています。

上田渉. 超効率耳勉強法 (Japanese Edition) (p.99). Kindle 版.

シーン・目的別オーディオブックの聴き方7選

3つ目に注目した点は「第5章 聴くだけ耳勉強法のやり方」に書かれている「シーン・目的別オーディオブックの聴き方7選」です。

オーディオブックの聴き方について、楽しむ聴き方から、効率的に学ぶための聴き方まで7つの方法を紹介しています。

  • ながら聴き
  • 目を閉じて集中して聴く
  • 本を読みながらオーディオブックを聴く
  • 先にオーディオブックを聴き、あとで本を読む
  • 集中して倍速版を聴く
  • マルチタスク
  • 何度も聴く

感想・口コミ・書評記事

感想

2022年8月でアマゾンAudibleオーディオブックを使いはじめてから8ヶ月になるが、いまでは毎日1時間以上、散歩や家事をしながらの「ながら聴き」をしている。

3つ目の注目点に挙げた「シーン・目的別オーディオブックの聴き方7選」には、「ながら聴き」以外の方法が書かれており参考になった。特に「本を読みながらオーディオブックを聴く」というのを再生速度をどこまで上げられるかを含めて試してみたい。

この本には「耳勉強法」の有効性に関する研究といったエビデンスとして、2つ目の注目点に挙げたことや、著者が共同研究者である65歳以上の高齢者に実験した認知症予防トレーニングにおける結果など近年の研究が紹介されているのは大きな気づきであった。この領域の研究論文を調べてみたい。

著者は耳を使った勉強法にたどり着いたことで、受験勉強が画期的に向上したという体験談と、その方法を「言語能力を鍛える4つのノウハウ」などで詳細に述べているので参考になった。

効率・効果的な勉強法だけでなく、2つ目の注目点に挙げた「安眠・快眠を求めるのならオーディオブックを」といった健康に関する効果や、想像力が活性化されるといったこともエビデンスと共に紹介されていて、オーディオブックの幅広い活用法を知ることができて、よりオーディオブックに興味・関心を持った。

まだオーディオブックを使ったことがない人、”読み書き”だけの学習方法に限界を感じている人、そしてすでにオーディオブックを使っている人にもオススメする本です。

上田 渉(著)ディスカヴァー・トゥエンティワン(出版社)2022/7/22(発売日)224P(ページ数)

口コミ

Twitterに投稿されているこの本への口コミを紹介します。

書評記事

この本に関する書評記事などを紹介します。

【NPO書評】超効率耳勉強法|山田泰久@キフクリエイター|note

筋トレや家事をしながら効率的に学べる「耳読書」のすごい効能 | ライフハッカー[日本版]

上田渉『超効率耳勉強法』(ディスカヴァー・トゥエンティワン) | 本の話をしよう

参考文献

この本の参考文献に記載されている本を紹介します。

走れば脳は強くなる:重盛健太(著)

「第2章 なぜ耳勉強法が有効なのか、脳科学から読み解く」の「耳勉強が認知予防トレーニングに⁈」に書かれている、関西福祉科学大学で認知症の研究などを行っている脳科学者の重盛健太教授が2016年に上梓した本です。

著者はこの本を読んだことをきっかけに、高齢者がオーディオブックを聴きながら運動をすることでの脳血流に及ぼす影響について、共同で実験をしています。

重森 健太(著)クロスメディア・パブリッシング(出版社)2016/8/12(発売日)166P(ページ数)

走りながら考える:為末 大(著)

「第3章 本を耳で読む時代へ」の「オーディオブック愛好家の著名人」の中で、男子400メートルハードル日本記録保持者である為末大さんが、ランニングや筋トレをしながら音声コンテンツを楽しむことを推奨している、と紹介しています。

為末 大(著)KADOKAWA(出版社)2016/2/11(発売日)253P(ページ数)

ラジオは脳にきく:板倉 徹(著)

「第5章 聴くだけ耳勉強法のやり方」の「耳勉強で得られる5つのメリット」の中で、オーディオブックは聴覚からの情報のみ入ってくるため、脳は足りない情報を補おうとして、自然と視覚的なイメージをふくらませます、と著者は述べています。

この参考文献から「耳から聞いた情報から、想像力で情景を視覚化するという行為は、前頭連合野や側頭連合野、大脳皮質という脳の多くの箇所を使った非常に高度な作業」と引用しています。

板倉 徹(著)東洋経済新報社(出版社)2011/3/1(発売日)187P(ページ数)

まとめ

本の概要注目点感想・口コミ・書評記事参考文献、を紹介しました。

「耳勉強法」という、著者が実践・検証してきたノウハウおよび聴覚の研究結果をまとめた、最高の耳勉強メソッドを解説している本です。

まだオーディオブックを使ったことがない人、”読み書き”だけの学習方法に限界を感じている人、そしてすでにオーディオブックを使っている人にもオススメする本です。

上田 渉(著)ディスカヴァー・トゥエンティワン(出版社)2022/7/22(発売日)224P(ページ数)

本の目次(詳細版)

この本の目次をくわしく引用して紹介します。

  • はじめに
    • 耳勉強法は成功者たちの秘密のメソッド
    • 私の人生は、耳勉強法で変わった
    • 耳勉強法とは
    • 耳勉強法は時代に合った勉強法
    • 耳勉強法は脳に良い
    • 耳勉強法は誰でも簡単に実践できる
    • 耳勉強法を実践している人からの声
  • 第1章 聴覚が切り開く新しい勉強法「耳勉強法」
    • 「人は見た目が9割」勉強するときも視覚が9割?
    • 言葉は聴覚と深いかかわりがある
    • 言葉がなければ考えられない
    • 言葉で思考するとき聴覚がはたらく
    • 私たちは聴覚から言葉を身につける
    • 勉強には聴覚が重要
    • 長い歴史を持つのは文字よりも言葉
    • 耳勉強法を駆使して東大に合格
    • 暗記科目で大きな効果を発揮
    • 語学学習に見られる高い親和性
    • 理系科目にも通用する耳勉強法
    • スマホやパソコンを使えば手軽に実現可能
    • 教育以外の学びにももれなくフィット
  • 第2章 なぜ耳勉強法が有効なのか、脳科学から読み解く
    • 聴いて理解するほうが脳に負担をかけない
    • リスニングとリーディングでは異なる脳領域を使う
    • リーディングは学習しなければ身につかない
    • 「聴きながら読む」で読解効果倍増
    • 耳勉強が認知症予防トレーニングに⁈
    • 高齢者のみなさんはぜひオーディオブックを
  • 第3章 本を耳で読む時代へ
    • 4大音声メディアとは
    • 急成長を遂げるオーディオブック市場
    • オーディオブックはおもに14種類存在
    • 多くの工程が必要となるオーディオブック作り
    • オーディオブック愛好家の著名人
    • 活用方法は目的に応じて使い分けを
    • オーディオブックには読書時間を増やす効果も
    • オーディオブックを通じて企業に継続学習の風土をつくる
  • 第4章 耳読書・耳勉強が変えるライフスタイル
    • オーディオブックは教養をつけたい方にぴったり
    • 全部を完璧に聴かなくても問題なし
    • 一日の8分の1を占める耳のすき間時間
    • 「運動中に聴く」が超オススメ
    • 安眠・快眠を求めるのならオーディオブックを
    • 得意な学習スタイルをテストでチェック
    • 紙の本、電子書籍、オーディオブックの使い分け
  • 第5章 聴くだけ耳勉強法のやり方
    • 耳勉強に向いている人を紹介
    • 耳は簡単に鍛えられる
    • 耳勉強で得られる5つのメリット
    • シーン・目的別オーディオブックの聴き方7選
    • 言語能力を鍛える4つのノウハウ
    • 倍速倍理解でさらに効率アップ
    • audiobook.jpユーザーからの声
    • さあ、耳勉強を始めよう!
  • おわりに
  • オススメオーディオブックリスト
  • 参考文献リスト

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